2018年度 訪日教育旅行の受け入れ状況に関するアンケート調査結果の公表

日本政府観光局（JNTO）では、日本全国で訪日教育旅行の受け入れを担当している組織・団体（都道府県の観光部署や観光振興団体など）に対して、2018年度の訪日教育旅行の受け入れに関するアンケート調査を行いました。49の組織・団体へアンケートを要請して回答を得た42件の内容を集計し、本ページにて公開いたします。

本アンケート調査は各担当者の把握状況に基づく回答であり、各地域の正確な受け入れ状況を反映しているものではありません。

1.学校交流の申し込みから受け入れまでに要する日数

訪日教育旅行に付随して行われる学校交流において、申し込みから実際の受け入れまでに要する最短日数について調査しました。その結果、30日以下という回答が10%、31~60日という回答が38%、61~90日程度という回答が29%となり、最短でも1~2ヶ月ほどの期間が必要との回答が約半数を占めました。

訪日教育旅行の催行まで30日を切った段階で申し込みが行われた場合、受け入れ校が見つかっても交流内容は授業の見学のみとなる場合がほとんどです。入念な事前準備のうえで充実した交流を行うためには、早めの申し込みが重要となります。JNTOでは最短でも2ヶ月前の段階で、各組織・団体へ申し込みいただくことを推奨しています。

2.学校交流での平均的な交流時間

学校交流での一日の平均的な交流時間は、2~4時間という半日以内での交流が5割以上を占め、5～6時間という長時間の交流は4割弱に留まりました。長時間の交流は受け入れ校の負担増につながりますが、近年は訪問側からの依頼に応えるかたちで長時間の交流が増えているようです。

3.学校交流のための専用の申請書

ちょうど半数の組織・団体で、学校交流の申し込みの際に専用の申請書を用意しているという回答を得ました。専用の申請書を用意することで、交流に希望する条件が明確になり、マッチングの際のミスマッチ軽減にもつながります。

4.学校交流のマッチングを行う条件

6割以上の組織・団体で、学校交流のマッチングを行う際に一定の条件を設けているとの回答を得ました。具体的な条件としては、都道府県内での宿泊や観光を旅程に組み込んでいることや、早い時期でのマッチング依頼、航空券や宿泊施設を予約済みであることなどがあげられました。

5.民泊の受け入れ

民泊の希望があった場合に受け入れ可能かどうかという設問には、8割以上の組織・団体から可能であるとの回答を得ました。民泊に関しては訪問側からの要望も多いものの、各地域での受け入れ体制に差があることも現状です。

6.大学生のマッチング

大学生のマッチングを行っているかどうかという設問には、約6割の組織・団体よりマッチング可能との回答を得ました。日本の大学生との交流は、日本での就職や日本の大学・大学院への進学を目的としていることも多く、大学のレベルや学生の専攻する科目など訪問側からの希望が細かくなりやすいため、マッチングの難易度が高いという問題があります。

7.教育関係者の視察

85%以上の組織・団体で、学校への教育関係者の視察を受け入れているとのとの回答を得ました。視察先の学校では、授業や児童・生徒の様子などの見学が行われるほか、その場で学校交流のための交渉が行われる場合もあります。特に近年は、国際社会に活躍できる人材育成を目的として先進的な取り組みを行っている文部科学省指定のスーパーグローバルハイスクール（SGH）への視察希望が増えています。

8.訪日教育旅行及び学校交流の受け入れに際する問題点

受け入れに際する問題点は、地域ごとに様々な意見がありましたが、主な問題点として全国で共通して以下の3点が挙げられました。

訪問の申し込みが遅い

交流相手校の国や地域によって事情も異なりますが、教育旅行の計画や手配自体が遅く、学校交流の依頼が遅くなるケースが多く見られます。マッチング調整も難しい他、受け入れ校の負担増につながるため、非常に大きな問題です。

学校交流の実施確定後の中止

学校交流の実施決定後に、交流相手校の事情により学校交流が中止になってしまったり、中止ではなくとも直前での人数や交流内容の変更などが起こるとの意見も問題点として多く挙げられました。

交流のマッチングが難しい時期がある

夏休み期間や年度末、年度初めなど日本の学校側で受け入れが難しい期間がある他、訪問国・地域に偏りがあり特定の時期に訪問希望が集中してしまうことにより調整が難しくなる期間があるとの声も見られました。

お問い合わせ

JNTO訪日教育旅行受入促進窓口
JNTO市場横断プロモーション部
訪日教育旅行受入促進窓口（日本語・英語対応）
TEL：03-6691-3893
E-mail：education@jnto.go.jp

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