米国市場「訪日教育旅行オンラインセミナー・相談会」を開催しました
米国における日本語学習者は世界第8 位の約 17 万人と訪日教育旅行市場の中でも有望な市場となっています。JNTOロサンゼルス事務所では、全米外国語教師協会( ACTFL )主催の言語・語学イベント「 Annual Convention and World Languages Expo 」に日本側のサプライヤーとビジット・ジャパン( VJ )ブースを設置して、米国の日本語教育関係者へ訪日教育旅行の情報提供を行ってきましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によりイベント内容の変更があったことから、米国の日本語教育関係者へ向けて訪日最新情報やネットワーキングの機会を提供するため「訪日教育旅行オンラインセミナー・相談会」を以下の通り開催しました。
開催概要
- 事業名:2021年度訪日教育旅行セミナー・個別相談会
- 主 催:JNTOロサンゼルス事務所
- 日 時:2021年12月9日(木)4:00pm~6:00pm*米国現地時間
- 形 式:Zoom(Web会議システム)を活用したウェビナー・ブレークアウトルーム形式の相談会
- 対象者:米国で日本語教育に携わる教員・教育関係者 41名
- 参加団体:福島県観光物産交流協会、東京観光財団、大阪観光局、兵庫県国際交流協会、和歌山県観光交流課、京都府商工労働観光部観光室、奈良県観光局、長野県観光機構、広島県観光連盟、大阪大学、IACE TRAVEL、日本旅行アメリカ(計12団体)
ロサンゼルス事務所として訪日教育旅行をテーマとしたオンラインセミナーは2020年に続き2回目となりましたが、昨年のアンケート結果を踏まえて新しい取組も何点か導入しました。まず、実際に訪日旅行を体験した先生の話を聞きたいというリクエストがあったことから、第一部のセミナーでは、過去に日本への教育旅行を実施されている全米日本語教育学会副会長でデュペイジ大学に勤務されている札谷新吾先生から実体験を踏まえた講演を行っていただき、訪日教育旅行の行程や手配の方法等について実践的な内容をお話いただきました。また、第二部の個別相談会では、こちらも初めての取組としてZoomのブレークアウトルーム機能を活用した個室ルームを作り、米国と日本の参加者が少人数でインタラクティブな情報交換ができるように商談形式のセッション(10分×9回)も導入しました。個別相談会では日本側の参加団体から各種支援制度や訪日教育旅行の取組について詳しい紹介がされるとともに米国の先生方との熱心な情報交換や活発な質疑応答が行われました。
終了後のアンケートでは「満足した」が95%となり、「次回も参加したい」は100%という結果になりました。参加者からは「ズームのブレークアウトルーム形式が良かった」「短時間であれだけの参加団体の各々の情報が得られて大変満足だった」「Zoomでこんなに質問がしやすい機会は初めてだった」「今後も具体的な問い合わせをしたい」などと有意義だったというコメントが多く聞かれました。
こうした高評価の背景としては、先生方のニーズを把握してより効果的な相談会とするため、事前に知りたい内容を確認して日本側の参加団体に情報共有したことや日本側の参加団体からプレゼンテーションや動画素材、コンタクト情報を収集して参加者がダウンロードして今後も活用できるようにGoogleドライブにて資料を保存し参加者と共有したことなども功を奏したと考えられます。
参考:事前アンケート結果
教育機関種別
セミナー・相談会において聞きたい事(複数回答)
また、「今後、教育旅行の旅先に日本を選択してもらうためには何が重要か?(複数回答)」という質問に対しては「価格/コスト」が最多の19件となり、次いで「日本側の学校の受入れ体制」が18件、「日本の感染状況に関する情報」が13件、「日本の感染防止対策に関する情報」が9件となり、受入れ体制や安全面に関する情報をきめ細やく提供していくことの重要性がうかがえました。
相談会のイメージ
今回の機会を通じて、参加者の皆さまからは直接的なコミュニケーションを求める声が多く聞かれたため、今後も日米双方の教育旅行関係者が有意義な情報交換が出来る場を検討して参りたいと思います。