新着情報

2020年度 訪日教育旅行実施状況に関するアンケート調査の公表

お知らせ
2021.11.22

日本政府観光局(JNTO)では、日本全国で訪日教育旅行の受け入れを担当している組織・団体(都道府県の観光部署や観光振興団体など)に対して、2020年度の訪日教育旅行の受け入れに関するアンケート調査を行いました。各都道府県の47組織・団体から得られた回答を集計し、本ページにて公開いたします。

2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、実際の受入れが困難な中、インターネットを介した「オンライン交流」を行う学校が増えていることから、そのオンライン交流の実施状況を中心に調査を行ったものとなります。

尚、本アンケート調査は各担当者の把握状況に基づく回答であり、各地域の正確な受け入れ状況を反映しているものではありません。

1.2020年度の学校交流について(オンライン交流)

オンライン交流の実施状況について調査を行ったところ、なしという回答が45%でしたが、これまで実績のある学校とオンライン交流のマッチングを行ったという回答が25%、実績のない学校とマッチングを行ったという回答も18%ありました。その他では、マッチングはしていないが学校が独自で交流を行った、ビデオレターの交換を行った、という回答がありました。

2020年度のオンライン交流について

2.市場別オンライン交流実施件数の割合

市場別のオンライン交流実施件数の割合は、台湾からの参加が73%、オーストラリアからの参加が9%であり、これら2つの国と地域で全体の8割以上を占めました。オンライン交流の目的や内容は、国や地域、年齢によって様々です。

市場別オンライン交流実施件数の割合

3.オンライン交流実施学校数の割合

オンライン交流実施学校数は、高等学校が最も多く89%を占めました。次いで中学校が7%、小学校が3%と続きました。高等学校では、これまでに教育旅行の往来で実績のあった台湾の高校とオンライン交流を行ったという回答が複数ありました。

オンライン交流実施学校数の割合

4.オンライン交流で使用したツール

オンライン交流はビデオ会議ツール等を用いて行われますが、どのツールが多く使用されているのか調査しました。その結果、zoomが最多で47%、次いでGoogle Meetが33%となり、この2つで全体の8割を占めました。

オンライン交流で使用したツール

5.オンライン交流での平均的な交流時間

オンライン交流での平均的な交流時間は、60分という回答が28%、90分という回答が13%であり、全ての学校が120分以内という結果になりました。実際の交流を対象とした昨年の調査回答での、約8割が3時間以上という結果に比べ、オンライン交流の実施時間は短めという結果となりました。

オンライン交流での平均的な交流時間

6.オンライン交流の内容について

オンライン交流でどのようなことを行ったのか調査したところ、以下のような内容が挙げられました。

国・地域や学校生活の紹介

双方の地域やその文化など、また学校や学校生活についての紹介を行うことで相互理解を深めた。

テーマを設けたディスカッションプレゼンテーション

SDGsや環境問題など、特定のテーマを設定してディスカッションやプレゼンテーションを行った。

クイズ、ゲームなどによる交流

クイズ形式、しりとり、ジェスチャーゲームなどを通じての交流や、互いに歌やダンスを披露する音楽交流を行った。 

7.オンライン交流時の自治体担当者の役割

オンライン交流を行うにあたっての自治体担当者の役割として、主に以下の3点が挙げられました。

交流までの連絡調整

交流を行う海外の学校と地域の学校との連絡、日程や内容などの事前調整。

交流校の選定やマッチング等

オンライン交流実施に向けて学校を繋ぐ役割や、既にオンライン交流を行っている学校の事例の提供。

ネット環境の整備

オンライン交流を行うにあたって必要となる会議ツールの導入(ライセンスの貸与)、スピーカー、マイク、ウェブカメラなどの支援や貸出など。

8.訪日の学校交流が困難な中での、海外の学校とのオンライン交流について(複数回答可)

新型コロナウイルス感染拡大により実交流を実施できない状況で、各自治体における海外の学校とのオンライン交流とマッチング実施状況について調査しました。

既にマッチング実績あり、オンライン交流を行っているという回答がある一方、オンライン交流のマッチングは行わないとする回答もありました。
その他の回答は、「オンライン交流ではなく在日留学生とのリアル交流の相談があった」、「学校から相談があれば積極的に交流を進めたい」、「依頼があれば検討する」などでした。

訪日の学校交流が困難な中での、海外の学校とのオンライン交流について(複数回答可)

9.2021年度の受け入れについて

新型コロナウイルス流行下における、2021年度の学校交流の受け入れ状況を調査しました(2021年5月時点)。状況次第であり現在検討中であるという回答が59%、往来が可能になれば海外の学校との交流を受入れる(対面)という回答が25%。その他の回答では、「学校交流の受け入れについては各学校の判断に任せる」という回答などがありました。

2021年度の受け入れについて

 10.新型コロナウイルス影響下での、受け入れ時のガイドライン作成について

新型コロナウイルス感染症影響下での海外の学校との交流再開に向けて、受け入れる際のガイドライン作成について調査しました。その結果、検討中という回答が69%、作成しないという回答が23%、実際に作成しているという回答は4%でした。

受け入れる際のガイドラインの作成

11.訪日教育旅行再開を視野に新たに取り組んだこと

教育旅行の再開に向けての取り組みについて、以下のような回答が寄せられました。なお、実施予定のものも含みます。

  • 旅行会社や訪日意欲のある学校を対象にした、オンラインの説明会や商談会
  • 現場(学校)からの意見聴取や情報交換、課題整理、対応案の作成など
  • 訪日教育旅行をプロモーションするコンテンツの作成(動画、パンフレット、ウェブサイト、SDGsや探究型の体験プログラムなど)

12.学校交流(オンライン交流も含む)の今後の課題

オンライン交流を含む学校交流の今後の課題について特に多かった回答は以下の通りです。

対面受け入れを再開した際のコロナウイルス対策

コロナ禍が落ち着いて対面での学校交流の受け入れを再開する際どのような安全対策を行うか、再開を判断する基準や安全安心な交流を行うためのガイドライン作成など。

オンライン交流を行うための環境の整備

インターネット環境の整備や通信用デバイスの確保など、オンライン交流を行うのに必要な環境の整備や公立校など学校や地域での設備格差についての課題など。

マッチングの難しさ

今後オンライン交流を希望する学校が増えた場合、互いの要望に応えられる学校斡旋に関する課題(海外の学校との交流に積極的な県内の学校が少ない等)。


お問い合わせ

JNTO訪日教育旅行受入促進窓口
JNTO市場横断プロモーション部
訪日教育旅行受入促進窓口(日本語・英語対応)
TEL:03-5369-3336
E-maileducation@jnto.go.jp

arrow_rightお問い合わせ