日本と海外の国際学校間交流を促進し、
海外と日本地域をつなぎます。

学校交流事例 /Case2 2016年10月実施

訪問校: 新竹市立香山高級中学 (台湾) 生徒32名 引率7名 添乗員1名

受入校: 千葉県立安房拓心高等学校 (千葉県)

訪日教育旅行は海外の方と触れ合う良い機会。生徒たちは自然と物おじせずにいろいろな国の方とコミュニケーションが取れるようになっている!

本校は都心から遠いこともあり、なかなか海外の方と触れ合う機会が少ないので、良い機会と考え訪日教育旅行の受け入れを始めました。

受け入れは平成22年度にスタートし、始めてから7年になりますが、定期的に毎年行うようになったのは最近です。最初の国ははっきり覚えていませんが、昨年と今年は台湾の学校を受け入れました。

今回の受け入れに対して大きな苦労ということは特になかったのですが、何をしてもてなしたら良いかわからなかったというのが本音です。また、せっかく受け入れたくても、試験の時期と重なり、できなかったこともありました。

プログラムは教頭と教職員で考えています。毎年、人数や滞在時間が違うため、リクエストに合わせてアレンジしています。初期のころは、授業交流と部活動、昨年は授業交流後に餅つき大会。今年は、昼食をはさむという時間的な制約があったため、授業交流が主になりました。

交流を行う生徒については、有志を募り2年生の文理系列の生徒たちが中心になりました。

安房拓心高校は、5つの個性ある系列を持っており、文理、園芸、畜産、土木、調理の5系列に分かれて学習をしています。その中から今回は調理系列の授業見学、園芸系列ではコサージュ作り、文理系列では中国語による数学の授業の体験、その他、書道の授業では実際に筆で書を書いてもらいました。音楽の授業ではハンドベル演奏体験をしていただきました。学校としての特長を生かし、普通科の高校では体験できないようなプログラムを作ることができ、珍しい経験をしてもらえたことが良かったと思っています。

なかでも中国語の数学の授業は、数学科の職員が上海日本人学校に勤務していた経験をもとに企画しました。本校の生徒が逆に学内留学状態になり、台湾の生徒さんと本校の生徒がお互いに片言の英語やお互いの言語でコミュニケーションを取りながら、数式という同じ課題に取り組むよい機会になったと思います。

教育旅行の受け入れは県の観光誘致促進課からお話をいただいてメニューを組む形です。スケジュールが本校の行事とぶつかることもありますので、受け入れは1年に一回です。

今回は受け入れまでの時間が短かかったため、台湾の学習内容や先方の学校の様子などを十分に調べる時間が無かったのですが、今後はもう少し早めに連絡をいただき、近くの観光学部を持つ大学などと連携して事前学習もしていきたいと考えています。

海外からの生徒さんの受け入れを通して感じたことは、我々教員が心配するまでもなく、生徒は意外と短い時間で言葉は通じなくても、なんとなく意思の疎通ができるということです。この経験を通じて、生徒たちは意識せずに、物おじせずにいろいろな国の方とコミュニケーションが取れるようになってほしいと思っています。

安房拓心高校
近藤克之 校長先生

学校交流1日の流れ

10:00 お出迎え
10:20 校舎案内
11:00 授業交流
・家庭科
・農業
・書道
・音楽
・数学
12:15 昼食
13:00 歓迎会
・はじめの言葉
・両校校長挨拶
・学校紹介
交流会
・両校生徒挨拶
・香山高中生徒パフォーマンス(合唱)
・質問やクイズ
・記念品交換
・終わりの言葉
・記念写真撮影
14:00 お見送り

お出迎え

校舎案内
授業交流/数学
授業交流/音楽
授業交流/書道
授業交流/農業
昼食
歓迎会/学校紹介

香山高中生徒パフォーマンス(合唱)

学校交流インタビュー

安房拓心高校の皆さん

新竹香山高校の皆さん

成田空港という地の利と、きめ細やかなサポート、千葉189校の特性を活かしたバラエティ豊富な交流プログラム、それが安心と評価を頂いているポイント

千葉県で訪日教育旅行の誘致が本格的に始まったのは平成24年度からで、今年で5年目です。平成24年度は震災の影響もありまして1校だけだったのですが、25年度は12校、26年度19校、27年度29校、そして今年は30校超えと順調に多くの学校に来て頂いています。

森田知事が青少年交流の拡大に熱心であることもあり、知事がトップセールスに赴いた台湾・マレーシアの方から多く来て頂いております。

受入にあたって工夫しているポイントは、千葉県には成田空港があるという地の利を活かして、まず成田に入ってきた段階で空港もしくはホテルに行って、ホームステイや学校交流の打合せを綿密に行います。特に今教育旅行の担当がプロパーで4名おります。中国語のできる職員、旅行会社の経験豊富なスタッフ、私は教員出身です。学校事情に精通しているということで学校のマッチングを担当しています。その手厚くサポートできることが、来て頂く先生方や皆さんに安心だなと評価頂いている点かなと思います。

学校のマッチングという点で苦労は、日本が来て頂きたい時期と、台湾なりマレーシアの学校が来たい時期が必ずしも一致しない点です。幸い、千葉県は学校数が多く、高等学校だけで公立130、私立59の合計189校ありますので、今のところは何とか受け入れていただいております。

海外の学校からのリクエストで一番多いのは、授業交流、昼食交流、あとは部活動を見たいということです。特に海外の学校は日本のように部活動がない学校が多いので、そういうものをご覧になりたいというリクエストが多くあります。特に台湾の学校は芸術系の科目が必修ではなくなっていて、授業も講義メインで実習がないようです。交流も言葉の壁というのが、芸術だったり体育だったりというのは、低くなるので、体験交流は良いプログラムだと思います。その点、千葉の学校は本当にバラエティに富んでいるため、苦労はありません。例えば吹奏楽の交流をしたいという学校だったらヨーロッパに演奏旅行に行くような学校もありますし、スポーツ交流だったらバスケットだったりバレーボールだったり強い学校があり、親善試合をやって頂いたこともあります。今回の安房拓心高校のような農業・園芸と言った専門性のある体験プログラムもあります。

今後は今一番受入数が多いのが台湾なのですが、ある程度まで増えていくと他の自治体さんもかなり力を入れているところなので、今のような伸びは難しいのかなと思っています。

ただやみくもに数を増やしていくというよりは、一つ一つの交流を大事に大切にケアしながら、できるだけ質の高い交流・ホームステイを提供していきたい。きめの細やかさが売りなので、そこを追求していくと共に、例えばオーストラリアやシンガポールなど他の国も考えていきたいと思っています。

また、海外からのニーズでも学校交流プラスαで、大学であったり企業研修であったりの部分もあるので、千葉県は大学も沢山ありますので、大学のプログラムや企業のインターンなど体験的なものも適用して行けたらなと思います。

また、学校交流以外で好評なホームステイでは、地道に県内の自治体さんを口説いて回り、年々新しい自治体さんが受入に参加頂けるようにしていきたいと思います。

千葉県商工労働部観光誘致促進課
羽計利昭 さん